本の虫生活

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名言・迷言が止まらない!少女漫画の新境地「うたかたダイアログ」感想

独特のセンスのあるマンガが好きです。

王道の恋愛もの、熱い少年漫画も好きですが、青年誌やあまり知らないジャンルのマンガについ惹かれます。今回紹介したいのはギャグ系統の少女漫画。シニカルな笑いとちょっと心温まる(かもしれない)エピソードが満載の、青春脱力系。高校生二人による絶妙な掛け合いが面白い、「うたかたダイアログ」です。

(※一部ネタバレあります)

 

うたかたダイアログ 1 (花とゆめコミックス)

うたかたダイアログ 1 (花とゆめコミックス)

 

 

ショッピングモール内のドラッグストアでアルバイトをする高校生、宇多川と片野。王道のラブコメのように見えますが、部活で活躍することも、転校生に告白されることも、行事で盛り上がることも無い到って平凡な日々を送る二人。

 

ー大多数の人間にとって、高校時代なんて大したドラマも起きないまま無駄話をしている内に浪費されていくはかないものです。

しかし ひとつ困ったことに これがまた結構楽しいのですー

(1話より引用)

 

 万事こんな風に、二人と周りの人々の何でもない日常の会話を中心に進んでいきますが、そのかけ合いが絶妙に面白い。

 

「お説教とドッジボールはかわしたもん勝ち」

「大抵のケガは焼肉食べたら治るでしょ」

「北欧ファブリックです巻きにしてあげようか?」

 

素直で天然気味のえせヤンキー片野と、クールでいたずら好きな面もある、我が道を行く宇多川のコンビが繰り広げるボケとつっこみに最後まで笑わされました。

こんな友人が居たら、平凡な高校生活でもすごく楽しかっただろうなあと羨ましくなります。

 

 ゆるっとした日常ながらキレのあるボケとつっこみが冴えています。

ブコメになりそうでなかなかならないのも、リアリティがあって笑えました。

 

なんとなく、皆に合わせてイマイチ楽しめない不自由さもある学生時代、目立つ思い出はなくても伸び伸びと面白おかしく毎日を過ごす主人公たちのように過ごしたかったなあと思います。

2巻はもっとキレが増していて、腹筋が痛くなるくらい笑いながら読めました。久しぶりに思いっきり笑えた作品です。

 

うたかたダイアログ 2 (花とゆめコミックス)

うたかたダイアログ 2 (花とゆめコミックス)