本の虫生活

おすすめ本の紹介などしています。著者をア行からワ行まで順番に。

【アート×読書】ヨコハマ読書会参加レポ

先週の日曜日、ヨコハマ読書会さんに初参加してきました。

アート鑑賞会と読書会というちょっと斬新な取り合わせに心惹かれ、ドキドキしながらの参加でした。

 テーマ別読書会ということで、小説に限らず幅広いジャンルからあるテーマに沿って本を紹介するため、普段全く関わりのなかった世界を垣間見ることができました。

途中で中華街の人気店でのランチをはさみ、終始和やかでゆったりした雰囲気だったので初参加でも気兼ねせずに楽しめました。

 

当日の流れはこんな感じです。

 

①アート鑑賞会

タイトル、作者など情報をすべて伏せられた状態で、ある一枚の絵を鑑賞します。何も知らずにまっさらな状態で絵をじっくり眺めることは少ないので、ちょっと新鮮な感じです。

今回使用されたのは、ルネ・マグリットの『王様の美術館』。

(以下の横浜美術館のHPよりコレクション検索をすると、大きな画像で見られますので、ご興味のある方はぜひご覧ください)

一見シンプルでとっつきやすそうに見えますが、じっくり鑑賞してみると不思議なところがたくさんあります。青と黒を基調にした落ち着いた印象。中心に大きく男性の立ち姿が描かれていますが、男性の姿はシルエットと目、鼻、口以外は描かれず、背景が透けています。背景が無地で、後ろに透けて見える風景は青々とした山脈と薄曇りの空。山の向こうには何やら小さな赤い屋根の建物が描かれています。寒色系が大部分を占める絵なので、鮮やかではないけれどそこだけ赤がポツンと浮き上がり、眼をひきました。

シュルレアリスム現代アートとというのは、普段全く無知で知らないことばかりだったのですが、こうしてイベントで触れてみるともっと気軽に楽しんでいいものなのだと思いました。

何も知らずに見ていたときと、タイトルや絵の説明を聞いたあとで見るとき。それぞれに面白さがありました。

 

②ランチ会

 お昼ご飯は中華街へ。エビワンタンの有名なお店に行ってきました。

予約のためスムーズに入れましたが、外は行列で、さすが有名店という感じでした。こじんまりとしていて、なんと料理人1人で切り盛りしているようです。色々メニューがあったので、今度横浜に寄るときにまた行ってみたいです。

お昼ごはんを囲みながら、読書会前にリラックスしてお話ができたのもよかったです。読書会だと、時間内に本のことを話し合うだけであっという間に時間が経ってしまうので、ちょっと余裕を持って参加ができるというのもいいものだなと思いました。

 

③読書会

そして最後がお待ちかねの読書会。

アートに関連した本を持ち寄るということで、わたし自身とても本選びで迷いました。アートなど全然詳しいほうではないし、好きな本のなかで選ぶとなるとまた難しくて、でもそんな時間も楽しくて、ワクワクしながら臨みました。

 

紹介された本がこちらです。

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TOBACCO BOOK たばこの本(複数)
現代アート超入門 藤田 令伊著
現代アートと経済学 宮津 大輔著
手仕事の日本 柳 宗悦著
作家のおやつ コロナブックス編集部
イラストで読む 旧約聖書の物語と絵画 杉全美帆子著
時の娘 ジョセフィン・テイ著
ドリアン・グレイの肖像 オスカー ワイルド著
僕らの色彩 田亀 源五郎
木をかこう ブルーノ・ムナーリ

 

ビジネス書や岩波文庫、おかしの本に漫画、絵の描き方の本など、想像以上に多岐にわたるジャンルからの紹介で驚きました。個人的には、一人は原田マハさんの本を持ってくると予想していたのですが、全く外れました笑。

アートと一言でいっても、アートと経済の結びつき、歴史上の位置づけ、宗教画、民芸品、民芸品の芸術性、芸術家そのものへのフォーカスなど、様々な切り口から考えることができるのだと目を開かされました。

わたしはブログで書いていることもあり、本といっても小説が8割くらいで他のジャンルはその合間に読むことが多いです。なので、雑誌やビジネス書などあまり読んでいなかった本の面白さを教わり、色々と興味が湧いた一日でした。それに一日でちょっとだけアート(特に現代アート)に詳しくなったような気がして、お得な気分でした。

 

盛だくさんの読書会でしたがあっという間な気がして、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。

最後になりましたが、イベントを主催してくださったヨコハマ読書会さんに心より感謝を。

素敵な一日をありがとうございました。