本の虫生活

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2015年 熊本城の桜

2015年の3月、用事で立ち寄った帰りに熊本城を見てきました。

土曜日だったこともあり、人が多くて驚きましたがそれもそのはず、ちょうど満開の桜とお城を見ることができました。

見上げるような高い城壁に天守閣、モノクロのお城と淡いピンクの桜のコントラストが美しい光景でした。

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この美しい光景は、いまは見ることはできません。

2016年4月、最大マグニチュード7.3、震度7を記録した地震により、熊本県は大きな被害を受けました。

わたしが訪れたのはその1年前です。当時は、まさかこの光景が失われることになるとは夢にも思いませんでした。

 

地震で被災し、大きな被害を受けた熊本城は、現在も立ち入り制限が課されています。天守閣や櫓はおろか、城壁の内側はほとんど入ることができません。立ち入り制限区域は以下の図の、水色の線の内側すべてです。

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熊本市観光ガイドHP(下記)より引用

http://kumamoto-guide.jp/kumamoto-castle/admission/

 

東日本大震災福島第一原発事故のあと、失われた光景を見たときに、「もう二度と同じ景色が見られないのか」「同じ場所に立つこともできないのか」とショックを受けたことを鮮明に覚えているのに、熊本地震でお城が倒壊したと聞いたとき、完全に虚をつかれました。

永遠に続くものなどないけれど、思っているよりも早く、突然に何かが失われることはある。自然災害は人智の及ばないものであるということを痛感しました。

いま身近にある桜も、何でもない故郷の風景も、当たり前に続く訳ではないと思うと、散ってしまう桜への愛着も強くなるような気がします。

 

とはいえ、被災地でも復興が叶えば、以前よりももっと活気が出るかもしれない。新しい街に生まれ変わり、発展するかもしれない。厳しい状況だからこそ、互いに助け合い、希望をもって皆が再生をめざせるような、前向きな社会が続いてほしいです。

 

脱線しましたが、写真を見るたびに今はもう見られないというのを残念に思います。

ふるさと納税などで、個人で応援することができるので、興味がある方にはいいかもしれません。

わたしは個人的にふるさと納税での復興支援が好きなのでよく利用します。一般的な寄付よりも簡単で寄付先に悩まずに済むし、返礼品で地方の特産品に詳しくなれるし、お礼状が届くので寄付よりも距離感が近いのが良いです。

ゆっくりでも復興がすすみ、新しく生まれ変わったお城と桜を見に行くのを楽しみにしています。