本の虫生活

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紙の本がほしいー読書文化は衰退しているのか?

あのとき欲しかった本、あとで読もうと思っていた本、手放してしまった本。

気が付けば本屋から消えて、在庫も無いと言われたときのショックは計り知れないものです。

 

最近、東京の大型書店へ出向くことが多いのですが、都市部における本屋ほど、最新刊やベストセラーを集中的に売り出しており、少し前の本でさえ置いていないことが何度かありました。本の街、神保町ですら古本屋以外の書店では、新しい本へと次々と差し替えられ、特に小説は古いものが少なくなったように感じます。テナント料や利益を出すため、売れるかどうかわからない本より、確実に売れるベストセラーを置く気持ちはわかります。でも、どこの本屋に行っても同じような本しか並ばないというのは、少し寂しいです。

欲しい本を古本屋で探すという手もあります。しかし、古本屋では検索機はないし、何軒まわってもないかもしれない。ブックオフなど大規模店舗も見に行きますが、どうしても最近の本、売れ筋の本が多くて見つからない場合もあります。見つかれば古本でもよいかもしれませんが、作者の利益となり、売れ行きに貢献してまた重版してほしい、という願いがあります。古本ばかりを集めてしまうと、大好きな本を書いている作家さんに応援が届かないため、できるだけ定価で買いたいと思っています。

 

 出版業界の不況、電子書籍化による紙の本の衰退などの噂はよく聞きますが、本当に本を読む文化は衰退しているのでしょうか。本当なら、自分たちの手が活性化できないものでしょうか。

 

最近、twitterではブクログやシミルボンなど、ユーザーがおすすめ本のレビューを自由に投稿するサイトが賑わっています。また、誰でも自由に小説を投稿できるサイトもたくさんあります。わたしもいくつか使っていますが、毎日誰かしらの更新があり、利用者同士の交流の場にもなっていて楽しめます。幅広い年代の人が自由に書き込みをしている様子を見ると、読書文化自体が衰退しているようには感じません。

 

苦しい状況にあるのは、出版社と本屋です。多くの人がそれぞれ違った本を求めると、少部数でたくさんの本を刷る必要があり、採算が難しくなります。冒険を避け、ベストセラーや新刊に偏るのは当然かもしれません。

しかし、欲しい本が店頭になくても、在庫はまだある可能性があります。書店のカウンターで問い合わせたり、検索機の在庫表示を見れば、他店から取り寄せもできます。また、出版社に問い合わせをして、絶版か再販未定なのか、在庫ありなのかを調べることもできます。そのほか、hontoというサイトから、丸善ジュンク堂文教堂など大型店舗全体共通の在庫を調べる方法があります。少々手間はかかりますが、取り寄せなどで売り上げに貢献すれば、注文が多ければ再販してくれるかもしれません。個人では、このような方法で好きな本・作家を応援することができます。

honto 公式HP ↓

また、絶版になった本が手に入るかもしれない方法もあります。

復刊ドットコムというサイトでは、絶版になった本をリクエストし、投票によって復刊させるということをしています。ユーザーからのリクエスト情報を集め、スタッフが出版社と交渉し、復刊へとつなげているそうです。個人で好きな本を復活させられるというのは、ちょっと夢がありますね

 復刊ドットコムHP ↓

 

 

読み手も気軽にレビューを発信したり、積極的に本の再販に関わったり、読書文化はいま活性化してきているのではないでしょうか。

ネットの情報も駆使しながら、でも近所の本屋がつぶれたりしないように利用しながら、私も貢献していきたいです。

 

紙の本が好き!って人は、まだまだたくさん居ると思うので